今更ですが、「赤と黒」のDVDに収録されているメイキング映像を見てみました。DVDはけっこう前に購入してたのですが、特典映像はyoutubeなんかでもちょこちょこアップされているので、そっちを見てお腹いっぱいになっていたのですよ。当然ですが、youtubeでは見られなかった映像もあって、見ごたえありました。KNTVでの放送が目前だというのに、DVDでもまた見ている私って…(もっと言っちゃえば、U-NEXTでも定期的に見てしまう私って…)。
赤と黒は復讐と家族愛がテーマ
幼少の頃、幸せに暮らしていた両親と引き離され、ヘシングループ会長の息子として、裕福な財閥であるホン家に引き取られたゴヌクでしたが、ある日突然、DNA鑑定の結果、親子関係が成立しないとあっさり捨てられてしまいます。あげくに、育ての両親も事故で死んでしまい、ゴヌクは、幼くして誰も頼る人の無い、孤独な身の上となるのでした。自分の人生をめちゃくちゃにした会長とその一族への復讐を誓い、家族愛に飢えながら大人へと成長したゴヌクが、長い時を経てホン一族の前に現れ、復讐計画をひとつひとつ実行していくというストーリーです。
悪い男の悲しさと優しさと
韓国では「ナップン・ナムジャ」というタイトルで、日本語に訳せば「悪い男」ですね(わかっとるがな)。思えば、私が韓国にハマるきっかけとなった歌手・ピ様も、デビュー曲が「ナップン・ナムジャ」でした。私が惚れる男性は、みな悪い男オーラを放っているのですな。ナムギルさんが演じるシム・ゴヌクは、「悪い男」という言葉からイメージする、冷たさとか残酷さとか、そういうのとはちょっと違う、優しい人間愛を感じる人物です。
大ブレイクしたピダムからの~
主役はピダムだったのでは?と錯覚しそうなくらい、善徳女王では優れた演技力が認められ、多くの注目を集めたナムギルさんが、善徳女王放送の翌年、初主演を務めたドラマとなります。ピダムからの~…ってだけでも期待度MAX。日本で撮影が行われたことも見どころのひとつですね。
若かりしナムギルさんに注目
いやもう、本当にナムギルさん、カッコ良すぎて思わず暴れたくなります。どんだけ言うんだって感じですが、ゴヌクのビジュアルがめちゃくちゃタイプ!細くて長い脚も、まった平らなお腹も、小さいお尻も、サラサラ(ボサボサでなく)の髪も、鋭い目つきも、全部が死ぬほど良い!細いラインのスーツ姿にマジでしびれます。この時のナムギルさんて29歳でしたっけ?うちの息子が今同じ歳ですが、ダボダボズボンで家の中を無意味にウロつくアイツは何なのだ?ナムギルさんと同じ生き物だなんて嘘でっしゃろ。
登場人物について
それでは、個性豊かなキャストのみなさんを、ガッツリ深く掘り下げて見ていきましょうか。主要人物だけリストアップしておりますので、ご了解を。。
シム・ゴヌク(キム・ナムギル)
復讐のため、ホン家の長女テラと次女モネに気があるふりをして近づき、二人とも自分に夢中にさせたところで、どちらとも関係を終わらせてしまうという、世界一の可愛さ余って憎さ百倍男。他にも、長男テギュンを追い詰めて死に追いやったり、次男テソンには協力者を装って近づき、罠に陥れようと企んだり、残酷な復讐を遂げていきます。しかし、心は誰よりも、強く人との触れ合いを求めているというキャラクター設定。クールな男のカッコ良さをすごく感じます。
ムン・ジェイン(ハン・ガイン)
結婚まで考えていた恋人に、家柄を理由にアッサリ振られるという屈辱を味わいます。この悔しさから玉のこし婚を目論み、ホン家の次男であるテソンに計画的に接近しようとするのですが、ゴヌクをテソンだと勘違いしてしまいます。浅はかな心の内を、ゴヌクに見透かされていたことに激怒するシーンで、「イバヨ!」と、ゴヌクにすごむジェインが印象的。ゴヌクとは最悪な出会いでしたが、その後は少しずつ距離が縮まり、だんだんとゴヌクを好きになっていきます。
ホン・テラ(オ・ヨンス)
ヘシングループ会長の長女として、グループのために愛の無い結婚をしたテラ。プライドが高く、「お金持ちの娘ですが、何か?」とでも言いたげな、ハイソな立ち居振る舞いが、とても似合っております。突然、ホン家の人々の前に現れたゴヌクを、何か企んでいるのでは?と疑うのですが、ふと気づくと、ゴヌクにスッポリ心を持っていかれ、愛とか恋とか、そんな感情をほぼ捨てて生きてきた彼女が、夫との離婚を決意するほど、ゴヌクを好きになってしまいます。
ホン・テソン(キム・ジェウク)
ゴヌクがホン家から捨てられた際、入れ替わりに、本物の次男として引き取られたのですが、実は血のつながりが無いということが、ドラマのかなり後半で判明します(ややこしいですな)。両親からの愛情も期待も感じられず、特に母親からは、痛烈な厄介者扱いを受け、毎日を劣等感と惰性で過ごしています。テソンの亡くなった恋人が、ゴヌクが孤児院時代から姉のように慕っていた女性で、ここに因縁を感じずにはいられないのですよ。
ホン・モネ(チョン・ソミン)
ホン家の次女で末っ子。明るくて無邪気で、まだまだ幼い少女という印象です。ゴヌクにぞっこん惚れておりますが、当のゴヌクの気持ちが今いち掴めず、ゴヌクの行動や言葉に一喜一憂し、時には不安になってしまうのです。ゴヌクとの交際を反対していた姉のテラが、実はゴヌクと親密な関係になっていると知り、ショックを受けます。
シン・ミョンウォン(キム・ヘオク)
ホン会長の妻です。自分の利益に走り、かなりの悪行を積んでおられます。キム・ヘオクと言えば、韓国ドラマでは、お母さん役としてすっかり定番。ナムギルさんは他に映画などでも共演しましたよね。このドラマでは、ヒステリックでキレまくるシーンが何度となく登場し、財閥の傲慢なオバサマっぷりが超炸裂!「はいカット!」って声がかかると同時に、貧血で倒れていたのではないかと思うくらい。
ホン・ジョンス(チョン・グクファン)
ヘシングループの会長です。この人もまた、数多くのドラマで脇を固めてらっしゃいますが、金持ちの偉い人の役がすごく多いですね。もっと言っちゃうと、「金持ちの偉い人で、すごく悪い人」を演じることが多いかもです。ドラマでの会長の人柄は、仕事人間の厳しさもありつつ、その一方で家族愛の深さも感じられます。まあ何にせよ、夫人が極悪人過ぎて、ドラマでの会長の存在感はどこか薄れてますがね。
私だけが気になる「赤と黒」のここよ、ここ!
赤と黒を見るのは、じゃっかん遅れを取ってしまいましたが、回数だけなら、もう10年分くらい見たのではないかと自負しております。「そんなとこ気になる?」「どうでも良くない?」と突っ込まれそうな、きっと私だけが「オモ」ってなった場面をご紹介させていただきます。
何気に気になる、ナムギルさんの歩き方
このドラマをまじまじと見ていて思うのですが、ナムギルさんの歩き方って、特徴的ではありませんか。歩幅もどっちかっていうと小さくて、小股歩きじゃないです?腕の振り方が独特だなって思います。テソンの部屋から追い出されたジェインを迎えに、マンションに駆けつけるゴヌクの走り方とか、つい映像を戻して何度も繰り返し見てしまう私。そういえば「One Day」で、ミソの病院から出てくる最後のシーンでも、歩き方が独特だなって思ったのでした。
あの~、日本語話せなきゃダメですか
ゴヌクもジェインも、日本語は話せない…で良かったのではなかろうかと。二人とも日本語を流暢に話せる設定だと思うのですが、ほぼ棒読みですし、無理があるような。ドラマのどこをどう探っても、この二人が日本語を話せる理由というのが見つかりませぬ。韓国ドラマって、日本に出張したりとか、日本からお客様が来たりとか、そういうシチュエーションは多いですが、たいていみんな、妙なアクセントで、不自然な日本語を喋ってますよね。ここはいっそ、古家正亨さんでも連れてきて、通訳係としてキャスティングしても良かったか?(良くないぞ~)。
立派な幼児虐待じゃないのか
親子関係が成立しないとわかった途端、大雨の中、幼い子供を家から追い出すとは無情の極み。ずぶ濡れのゴヌクを、いい大人たちがよってたかってスルーだなんて、金持ちはそんなひどい仕打ちが許されると?こんなシーンがあっていいのかい(いいんだよ)。はいはい、わかっておりますがな。ドラマよ、ドラマ。こんなシーンは他のドラマにもいっぱいあるではないの。しかし、泣き叫ぶゴヌクが、ナムギルさんの本当の幼少時代にも思え、惨めでかわいそうで見ていられないワンシーンでございます(涙)。
復讐心ってそうなの?
復讐の標的としてきた人たちが、実は本当の家族だとわかり、ゴヌクが後悔の涙に暮れるシーンがありますが、この場合、許せてしまうものなのか。申し訳なかったと思えるものなのか。とても良くしてくれた人たちだったなら理解できますが、自分や育ての両親にひどいことをされたのは事実なわけで、「実の子供ではないと思ったから」と言われても、だからと言って、その行為自体は、極悪人としか思えませぬ。でもまあ、かなり複雑ですよね。諸悪の根源は会長夫人だったわけで、いわば他人。血のつながった家族たちは巻き込まれただけで悪くないってことですか…などと、またまた感情移入のクセが出て、けっきょく最後は「ドラマだよ、ドラマ」と言い聞かせて終わるのでした。
私の好きなゴヌクの数々
ドラマの中の、私の好きなシーンやセリフなどについてですが、たくさんあり過ぎてチョイスが大変でした。全部ここでお見せしようとすると、ブログのスペース的に無理がありますので、絞って絞って絞りまくった、お気にいりゴヌクでございます。
天使のおじさんとソダムちゃん
ソダムちゃんが「天使のおじさん」と言って、ゴヌクの後を付いて行くシーンが可愛くて癒されます。空を飛べると思い込み、屋上からゴヌクを突き落としてしまうのですから、怖いもの知らずな子供の無邪気さというのは、何とも恐ろしい。ゴヌクの表情が優しくて「僕って子供好き」オーラが出まくっております。このソダムちゃん、「カッコーの巣」というドラマにも出てましたが、このドラマの時より少し大きくなっていたことと、ソダムちゃんとはまったく違う、貧しいお家の女の子の役だったせいか、同一人物だと気づけませんでした。子供とは言え、役者なのですな。
ヒーロー物の主役でしょうか
会長室で「シム・ゴヌクです」と挨拶をした瞬間、私の心には「ターミネーター」のオープニングテーマが流れましたよ。復讐劇の幕が切って落とされ、ここから何かが始まると予感させるシーンですね。何度言っても言い足りないので、繰り返し言わせていただきますが、ホントにホントにかっこいいですねえ。顔も小さくて、顎がしゅっとしていて、後ろに束ねるヘアスタイルも、とても似合っております。
この目で見られたら気絶します
日本の電車の中でのシーン。ジェインの話を黙って聞いている時のゴヌクの表情が、なんだか暖かくてホンワカしてしまいました。このゴヌクを見ながら、おかず無しで、ごはん2杯くらい軽くいけそうです。からだ全体から優しさオーラを放ち、ただ黙ってジェインの話を聞いているだけなのに、なんていうんでしょう、包み込むような包容力が半端ないです。向かいの席で、面白く無さげに二人を見ているテソンも、可愛くて良いですよね。
一緒に食べてあげたい
ワタクシ的に、このドラマは、ゴヌクがあまりにもかわいそう過ぎて、見ていられないシーンがあり、これがそのひとつ。ジェインと一緒にご飯を食べていたところへ、テソンからメールが届き、「妹から」と見え見えの嘘をついて帰ろうとするジェインに、「ありがとう」と、ご飯を作ってくれたことにお礼を言うゴヌク。強がっていても、寂しい人なのだと思うと切ないです。ジェインが帰った後も、ひとりでご飯を食べながら涙するゴヌクですが、許されるなら私が一緒に食べてあげたいくらい。
鋭い目つきに引き込まれる
警察で取り調べを受けている時、質問にも真剣に答えず、うだうだとはぐらかしていたゴヌクが、ソニョンが復讐の邪魔になって殺したのかと聞かれ、強い口調で刑事さんにかみつくシーンです。「テソンが殺したとして、彼女が死んだら彼に何が残る?」と、鋭い目を見開いて反論します。このシーンは本当にどんだけ見たかわからないですよ。このシーンの前に、ジェインがゴヌクの背中の傷を確認する場面もあり、シャツをめくりながら、ガラスの向こうで見ているであろう人たちに、冷たい視線を向けるゴヌクの表情も、本当に心からシビレました。ビリビリっ
なんだよ、悪いか?がピダムだった。。
復讐部屋のお話の時も言ってたのですが、ジェインに隠し部屋を見つけられ、復讐のことを知られてしまった時のゴヌクが怖い。そう、すごく怖いのですが、どこかピダムが重なり、震えが来るくらいカッコイイです。部屋で待っていたジェインを見て、ニコリともせず、ギロリと睨み返してましたよね。ジェインはゴヌクが理解できず、混乱して矢継ぎ早に質問するのですが、イラついて、本を机にバーンと投げつけたゴヌクが、それはそれは渋くて低い声で「なんだよ、悪いか」と、吐き捨てるようにすごむんですよね。ここの「ウェ?(なんだよ)」に、心もプルプル震え、すっかり大好物になってしまいました。
ゴヌクのイケメンボイスにやられる
そうそう、声ですよねえ。このドラマの始まりから終わりまで、どこのシーンを切り取っても、ゴヌクの声がハンサム(死語ですかね)。あの声が好き過ぎて、もしゴヌクから電話なんかかかってきた日にゃあ、瞬時で金縛りにあってしまうかもしれません。まったくもって危険な声でございます(かかってくる心配は皆無だが)。ゴヌクが…というより、ナムギルさんの声が良いということになりますね。熱血司祭なんかでは、どっちかっていうと高めで、いつも大声を出してましたね。ゴヌクのあの低くて静かに囁くような声を出してた人と、同一人物とは思えない。。
赤と黒は6月6日(月) KNTVで放送開始
なんだか、まとまりの無い、ところどころ意味不明の記事になっておりまして、本当にすみませぬ。ちなみに…なのですが、ホン家の執事の女性いましたよね?あの方の、髪を束ねた後ろ姿がボンヤリ映った時、一瞬だけ「お?ゴヌク?」と思ってしまうのは私だけでしょうか(笑)。10年以上も前の自分のドラマが、こうして繰り返し放送されているのって、役者本人としてはどんな気分でしょうね。若かりし頃の自分を見て「あん時はお肌に張りがあったぜ」なんて考えるのでしょうか(どうでもいいことでした)。さてさて、今月のKNTVのナムギルさん祭り、ひとり静かに、お部屋でひっそり盛り上がりたいと思っております。また後日、感想なんかを投稿いたしますね。