みなさん、すっかり遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。年末年始は、各テレビ局の式典関連をくまなくチェックしていたワタクシ。大の音楽好きなので、歌謡祭も見ていると思われそうですが、内容や出演者が、今イチ個人的な好みと噛み合わず、最近は見ていないのでした。芸能大賞は見ましたが、やはりドラマ好きとしては「演技大賞」でございます。
この記事の内容
KBS演技大賞
私がスカパーで唯一契約しているKBS。月額770円ぽっきり、韓ドラあるある満載な愛憎・復讐ドラマ見るなら、コスパの高いチャンネルと言えましょう。演技大賞の模様は、昨年12月31日夜に生放送されました。数ある賞の中から、私が個人的に注目していた賞のみ、抜粋させていただきます。
大賞 チェ・スジョン
彼は、大河ドラマ「高麗契丹戦争」主演での受賞です。昔からの韓ドラファンなら、誰もが知る大御所俳優ですよね。奥さまも女優で、夫婦でよくバラエティにも出演しています。なんと2007年以来の受賞だそうで、ご本人も感動の涙を流しておられましたぞ。大御所であっても、大賞のトロフィーと名誉は、ズッシリ重いということなのですな。
最優秀演技賞(男性)キム・ドンジュン / ロウン
キム・ドンジュンは「高麗契丹戦争」、ロウンは「婚礼大捷」での受賞です。ステージにひれ伏して、感謝の気持ちを表すキム・ドンジュンの感激ぶりがすごかったですよ(※訂正 後日字幕版も見てみたら、新年のご挨拶のためのお辞儀でした)。ところで、同じ賞を受賞したこの二人。どちらの作品も時代劇で、二人ともアイドルグループ出身という共通点がありますね。これからも韓ドラファンの期待を背負って、大いに活躍してくれそうです。
最優秀演技賞(女性) ユイ
「ヒョシムの独立奮闘記」で主演を務めたユイが受賞しました。このドラマは、現在KBSWorldでも放送中です(私は見ていないのだが…)。ユイは、自身の受賞ではもちろん、他の受賞者のスピーチを聞いている時も、彼らの言葉のひとつひとつを噛みしめ、ぐっと感動している様子が伝わってきました。祝賀ステージを見ている時はノリノリで、一緒に口ずさむなどして、盛り上がっていました。
優秀賞 ミニシリーズ部門
ここからは、男女まとめてお伝えしますね。男性は「オアシス」のチャン・ドンユン、女性は同じく「オアシス」のソル・イナ・「婚礼大捷」のチョ・イヒョンでした。「オアシス」は、1980年代から1990年代までの、激動の韓国がドラマの背景となっており、そんな時代を必死に生きた若者たちの、愛と友情の青春物語だそうで、愛憎オタクな私の心にはイマイチ響きませんでしたが、機会があれば見てみようかと思っております。チョ・イヒョンは、「賢い医師生活」からの成長を感じさせる受賞となりました…なんて言ってますが、実はステージに上がった姿を見ても、あの実習生役の彼女だとはすぐに気づけませんでした。ミアネ〜。
優秀賞 長編ドラマ部門
男性は「高麗契丹戦争」のチ・スンヒョン・「ヒョシムの独立奮闘記」のハジュン、女性は「本物が現れた!」のペク·ジニでした。「本物が現れた!」はKBSWorldで、後半を少し過ぎたあたりから、なんとなく最終回まで見たのですが、可も無く不可も無くって感じだったなあ(あくまでも私個人の感想でございます)。しかし、ベテラン俳優(女優)さんたちが顔を揃えていて、彼らの、脇でしっかりと支える演技には、ちょくちょく感動いたしました。主演のペク・ジニが老けて見えて、知らない女優さんかと思ってしまったほど。それは私だけかなあ。
優秀賞 連続ドラマ部門
受賞者は、男性が「蝶よ・花よ」からソ・ジュニョン・「優雅な帝国」のイ・シガン、女性は「ドタバタファミリー」のナム・サンジ・「秘密の女」のチェ・ユンヨンでした。イ・シガンは、途中降板したキム・ジヌに代わっての出演でしたが、しっかり務めを果たしたことが証明されましたね。ソ・ジュニョンには、昨年の「天上の約束(凍える華)」の視聴を機に、すごく愛着を感じてしまって、栄えある受賞に心からお祝い申し上げ、2024年の活躍を大いに期待するワタクシなのでした。「秘密の女」は、現在絶賛視聴中。起きる事件がすべて「そんなアホな」って感じなのですが、それが愛憎・復讐ドラマの醍醐味。この後も、呆れてしまうくらい、あり得ない展開を大いに期待しております(ええ、褒め言葉です)。
KBSは、わかりやすい
…というわけで、助演賞や人気賞、それから新人賞やベストカップル賞などは割愛させていただき、ワタクシ的に注目度の高い賞のみ記載いたしました。他局の演技大賞ですと、ジャンル分けや賞の数が多く、「これはどんな賞なんだい?」なんて思ったりするのですが、そういう意味では、KBSの賞の部門分けはわかりやすいと感じております。今年も字幕は無くとも感動が伝わり、心にジンと来る授賞式でした。
MBC・SBS演技大賞
期間限定でKNTV契約中なので、2023年はMBCとSBSも演技大賞をバッチリとチェックできております。他局につきましては大賞のみということでお許しを。。
MBC演技大賞 大賞 ナムグン・ミン
大賞は「恋人」のナムグン・ミンでした。相手役は「賢い医師生活」でもおなじみ、アン・ウンジンです。ドラマは現在、KNTVで放送中ですよ。ここでは、ナムグン・ミンの受賞の様子について語るべきなのでしょうが、私は、OSTが披露された、祝賀ステージに感動しました。後から、音が外れたとかなんとかで、歌った(G)I-DLEのミヨン本人が謝罪したそうなのですが、気になる程ではなかったと思いますけどね。曲と彼女の声がとても合っていて、ステージに映し出されたドラマの映像を、より綺麗に演出する歌唱だと感じましたぞ。ちょっと中島美嘉の「桜色舞うころ」の雰囲気があって好きです。
SBS演技大賞 大賞 イ・ジェフン 、キム・テリ
2名の受賞ということで、「模範タクシー」のイ・ジェフンと、「悪鬼」のキム・テリです。どちらが先にスピーチするかでジャンケンしてました。「模範タクシー」はU-NEXTでシーズン1を配信中、前からチェックしてましたが、まだ見ておらず。。今回の大賞受賞を受け、絶対に見なくてはと思った次第でございますよ。「悪鬼」はディズニープラスで配信していますね。こちらはオカルトミステリーですが、彼女の演技を、ぜひとも確認したい…と思いながらも、何せ私はディズニープラス未登録。今年は会員になってみようかなあ…なんて思ったりしておりまする。
出席者からのイ・ソンギュンに捧げる言葉
昨年のSBS演技大賞を受賞したナムギルさんは、今回は大賞のプレゼンターとして登場しました。亡くなったイ・ソンギュン出演作から、彼の台詞を引用して挨拶し、多くのメディアが、このことをネットニュースなどで取り上げていましたね。また、別の賞の受賞者としてステージにあがったパク・ソンウンも、イ・ソンギュンに手紙形式で言葉を捧げ、「さようなら、弟よ」と締めくくりました。他の受賞者からも、哀悼の意を表するスピーチが聞かれ、殆どの出席者が黒い衣装だったことも印象的な、2023年のSBS演技大賞でした。
ワタクシ的ドラマ大賞2023
それでは、今年も勝手にやらせていただきます、私の個人的な趣味と偏見で決めさせていただく、2023年の「ワタクシ的ドラマ大賞」。どんだけ?ってくらい見まくりましたから、選ぶのも一苦労。悩みに悩んで、選んでみました。尚、2023年に配信開始のドラマということでなく、あくまでも、「私が2023年に見たドラマ」なので、中にはかなり古い作品も含まれます(順不同でございます)。
ミセン-未生-
文句無しの感動大作でした。2014年の作品ですが、今見たとしても、サラリーマンの方々(特に営業マン)の心を強く打つに違いありませぬ。ワタクシ的名作でもこのドラマを取り上げ、私が見てきた韓ドラの中で、トップ10に入ると絶賛しております(お前の感想がなんぼのもんだって感じですが)。上司や先輩からの理不尽な暴言に耐えながら、日々、社会人として成長していくチャン・グレ(イム・シワン)と、彼の同僚や同期の仲間たちとの友情が、本当に感動的に描かれていると思うのです。
イルタスキャンダル
家族愛の感動にどっぷり浸れます。お惣菜店を切り盛りしながら、姉が捨てた姪っ子を必死に育てる女性ナム・ヘンソンを、我らがチョン・ドヨン姉さんが演じています。私が癒されたのは、自閉症の弟役のオ・ウィシクの演技。子供のように純粋で無邪気な人間性をうまく表現しており、とても暖かい気持ちになるのですよ。チョン・ギョンホが有名塾の人気講師を演じ、スマートで理知的なイメージがピッタリ合っていました。ドラマとしてはハートウォーミングでありながら、怖い事件も起きたりで、ハラハラドキドキ感もしっかり味わえました。
記憶
仕事に終われ、多忙な毎日を送る男性弁護士が、アルツハイマーを発症したことにより、ずっと忘れがちだった家族の大切さに気づき、つながりを取り戻していくという、涙無しでは見ることのできない作品。着実に進行する病への恐怖に、家族と一緒に向き合っていく姿が描かれていて感動的です。主演は、ミセンで上司役を演じたイ・ソンミン。いや本当に彼の演技は素晴らしい。どのドラマを見ても拍手喝采です。記憶できなくなっていく自分に困惑しながらも、夫として・父親として、家族を守ろうとする頼もしさに、ジーンときました。妻役のキム・ジスの、悲しみをこらえて、夫を力強く支える演技も泣けます。
パンドラの世界~産後ケアセンター~
昨年見た中では、いちばん笑わせてもらったドラマかもしれません。大手企業で働くキャリアウーマンが、昇進のタイミングでなんと妊娠。仕事のことしか知らなかった彼女の、産後ケアセンターでの驚きや発見の毎日を、コメディチックに描いています。主演は、「感染家族」でナムギルさんと共演したオム・ジウォン。職場復帰への焦りと、高齢出産ゆえのメンタル不調から、何かにつけ当たり散らされる夫を演じたのはユン・バクで、彼もなかなかいい味出してました。
クリーニングアップ
証券会社の清掃員たちが、偶然、インサイダー取引の情報を耳にしてしまい、これを利用して一攫千金を狙おうとします。重大な極秘情報を握ったことにより、悪い奴らから命を狙われたり、思いもよらぬ危険に足を突っ込む羽目にも。「スカイキャッスル」で,娘の教育にひたすら没頭する母親を演じたヨム・ジョンアが、賭博にハマった借金まみれの主婦役というのも面白いです。女の友情に思わず涙するシーンもありますよ。
隣人の妻
昨年見た、二つ目のヨム・ジョンア主演作品。ぜひ主婦に見てもらいたいと感じる作品でした。仕事が生き甲斐の、キャリアウーマンの妻を演じるのがヨム・ジョンア。家庭的な妻を望む夫とは、夫婦関係がうまくいっておらず、なんとかしようと、あれこれ策を練っては実行する妻ですが、ことごとく失敗に終わってしまいます。コロコロ変わるヨム・ジョンアの表情がコミカルで楽しいです。夫婦生活修復のためにコスプレに挑戦したり、そんな妻の必死さがまったく夫に響かないのも、見ていて滑稽で楽しいです。
医師 チョ・ジョンスク
このドラマも笑えるシーンは多かったのですが、主役のオム・ジョンファよりも、夫役のキム・ビョンチョルが面白すぎました。片桐はいりを連想させる、特徴ある顔の形と、その表情がユニーク。大学病院では威厳もあり、尊敬される教授のはずなのに、私生活は母親に逆らえず、いわゆるマザコン男性というキャラクター。長年不倫関係にある女性とも縁を切れず、優柔不断街道をまっしぐらってやつです。しかし,なんであんなに面白い顔なんでしょう(失礼すぎる)?
ペーパーハウスコリア
「イカゲーム」で世界的に認知された俳優、パク・ヘスや、「グローリー」のイム・ジヨンが出演しております。造幣局を乗っ取った天才泥棒集団と、彼らの計画を阻止しようとする警察との、スリル満点の頭脳バトルが見どころでした。ゴールデンウイーク中に見始め、あっという間に見終わりましたよ。駆け引きや裏切りが絡みあうストーリーは、次の展開が予測不能で、ハラハラドキドキが止まらないのでした。
マウス
イ・スンギが恐ろしいサイコパスを演じ、目を背けたくなるようなシーンとは裏腹に、悲しい結末に涙が出そうになるドラマでした。損傷したサイコパスの脳に、普通の人間の脳が移植されたことにより、記憶や人間性にまで大きな変化が生じるというストーリーが面白いです。恐怖を感じさせるほどの、不気味な表情から、自身の犯した罪に対する後悔や悲しみまで、イ・スンギの演技が本当に良かったです。
マウスはサイコパスの物語 安心してください、感動もありますよ
離婚弁護士シン・ソンハン
ミュージカル俳優としてもおなじみ、チョ・スンウ主演。私は、彼のドラマはこれがお初でしたが、とても感動した作品でした。元ピアニストという異色の経歴を持つ、トロットが大好きな弁護士というキャラ設定も面白いです。毎回、いろんなケースの離婚がテーマに取り上げられ、その裁判の行方も大変興味深いです。男友達役として登場するキム・ソンギュン(熱血司祭のあの方)と、チョン・ムンソン(賢い医師生活のあの方)が、これまたいい味出してました。ドラマ後半の、父親の再婚相手から冷遇される甥っ子を守ろうと、親権獲得を目指して法廷に立つシーンにも感動。また、協力を惜しまない男友達との友情にも、いたく感動いたしました。
クイーンメーカー
「夫婦の世界」以来、またまたハマったキム・ヒエ主演ドラマ。女弁護士をソウル市長にするため、経験の無い政治の世界に飛び込み、陰で奮闘する有能なブレーン役とでも言いましょうか。彼女にピッタリ…というか、彼女のためにある役でした。市長に立候補する弁護士は、「だいじょうぶじゃない大人たち」のムン・ソリが演じました。女二人が、巨大な力を持つ大企業や政治家たちと闘い、最後にはスカっとさせてくれるウーマンパワー炸裂のドラマです。
2024年もちょんまるハマります
以上、私が昨年見た中で、特に面白いと感じた作品でした。話題作「グローリー」や「マスクガール」も見ましたが、あちらに関しては、まあまあ面白かったという感想です。特に「グローリー」は、主役のソン・ヘギョより、脇を支えた皆さまが心に残りましたね。愛憎・復讐系ばかり見ていた私の好みにも、2年ほど前から変化が生じ、友情や家族愛をテーマに、心がほっこりする作品も数多く見るようになりました。年を取ったということですかねえ…というか、なんか忘れてないか?と思っていらっしゃる、そこのアナタ!そうなんです,ナムギル様のドラマが無いのです(涙)。しかし,これが私の正直な韓ドラ2023なのでした(今年は期待しておりまする)。2024年もちょんまるハマりますぞ〜。