キム・ナムギル様の「アイランド」が、Amazonプライム・ビデオで華々しく配信されていることを知りつつ、会員ではないため、予告動画などをチラ見しながら、想像だけをかきたてております。会員になりゃあいいじゃん?ってなりますが、現在のところスカパー含め、重複して動画配信サービスを利用しているものですから、取り合えずは様子見なのでございました。そんなセコくて罰当たりなことをしていると、先日、Netflixから「剣の詩」の公開について発表があり、いつも少し遅れて、追っかけでナムギル作品をチェックしている私としては、とっとと追いついておかなくてはと、気持を新たにする2023年なのでした。
この記事の内容
非常宣言を観てきたんですよ
そんなこんなで、相も変わらずリアルタイムなナムギルさんからおいてかれてる感満載のワタクシも、先日、「非常宣言」を観てきました。予告映像やネットニュースでは、操縦士姿のナムギルさんに惚れ惚れしていたのですが、さて、実際の映画ではどうなんかな?と、ワクワクしながら劇場へ。
劇場内は空いておりましたが…
1月6日から上映開始された本作も、先週あたりから上映回数が2回に減り、こりゃ早いとこ見ておかなければと、焦って観に行ったのでした(今週からは上映1回になったし)。初日から日数が経ってましたし、観たのが夜の部だったせいもあってか、劇場内はスカスカいい感じに人も少なく、隣席との間隔が保たれていて、コロナ対策バッチリでしたぜ(ちょっと苦しいか?)。館内で上映を待っていた時、後ろに大学生くらいの若い男子2名が立っていて、この映画の展開を予想しながら、楽しそうに話しているのを見て、嬉しく感じました(観るのは、私のような韓ドラおばさんばかりだと思ってたもので…)。
レビューもしっかりチェック
ネタばれ覚悟で、事前にレビューもチェックしていたワタクシ。比較的高い評価が多かったと記憶しております(低評価でも観に行く気満々でしたけどね、そりゃそうよね)。ネットのみなさまの感想を思い出しながら、興奮と期待に胸おどらせ、映画の開始を待っていたのですよ。これから公開予定(もしくは公開中)の映画紹介やら何やら、その時間の長かったことったら。開場直前に買って持ち込んだコーヒー、始まる前に飲み干してしまったのは言うまでもありませぬ。。
「非常宣言」はこんな映画
往年のダイヒットシリーズ「ダイ・ハード」にも、飛行機テロを題材にした作品がありましたよね。当時、映画評論家のおすぎさんがテレビで大絶賛してましたので、私も、どんなもんじゃろかと観に行きましたよ。この「非常宣言」は、アクション映画の名作とも言える「ダイ・ハード」のスリルと興奮を思い出させ、序盤からハラハラドキドキが止まりません。体に力が入りまくり、観終わった時には筋肉痛になるかと思ったほどですわ。
あらすじ
韓国からハワイに向かう飛行機内で、ひとりの男が持ち込んだ恐ろしいウイルスが拡散され、乗客が次々と感染、死んでいく事態に。乗客の命を守ろうと、奮闘する乗務員たちでしたが、飛行を続けることが不可能と判断した操縦士は「非常宣言」を発動。パニックに陥る機内と、事件解決に奔走する刑事や、緊急着陸のために力を尽くす政府関係者の、地上での戦いの様子が描かれています。
見どころは
操縦士役のキム・ナムギルの迫真に迫る演技!…と言いたいところですが、やはり何と言っても、トップ俳優であるソン・ガンホとイ・ビョンホンの共演作品というところでしょうね(悔しいがそれは誰も否めない)。機内での逃げ場の無い恐怖に襲われるのも、コロナ禍の今だからこそ、「こんなことが本当に起きたら」と、リアルに受け止められ、「観ておかなくては」と思わせてくれる作品です。「死ぬかもしれない」と思った時からの乗客たちの心の動きや、何とか乗客を守ろうとする乗務員と、地上で対応する勇敢な刑事たちの奮闘ぶりから、目が離せません。
出演者
「豪華キャストでお送りいたします」という文句は良く聞きますが、まさにそれです、スペシャルです。韓国の主役級俳優や女優をズラリと揃え、舞台挨拶やPRを兼ねたと思われる特別番組を、動画でいくつか見ましたが、本当に豪華でございました。
ク・イノ刑事(ソン・ガンホ)
このテロ事件を担当する刑事。飛行機には自分の妻が乗っていたため(有り得ないようだが、そういうことが起きるのが、韓国作品の常)、何としても無事着陸させようと、必死に対応します。昨年の「ベイビーブローカー」では、個人的には「うーん」という印象で、今ひとつのめり込めなかったのですが、この映画では「父さん頑張れ!」と声をかけたくなるほど、気持が入ってしまった私なのでした。
パク・ジェヒョク(イ・ビョンホン)
搭乗前、空港内のトイレで、犯人の男と娘のスミンが顔を合わせてしまったことがきっかけとなり、自分たちと同じ飛行機に、その恐ろしい男も乗ってくるのでした。ジェヒョクはもともと操縦士で、ある出来事がトラウマとなり、ずっと操縦していなかったのです。しかし、ウイルス感染で倒れてしまった操縦士たちに代わり、最後の難しい着陸は彼が担うことに。ビョンホンの操縦シーンはスリル満点。映画館の座席に座りながら、自分が飛行機に乗ってるような錯覚を起こしましたぞ。それにしても、やっぱ美味しいところはビョンホンが持っていきますねえ。
キム・スッキ国土交通省大臣(チョン・ドヨン)
飛行機を無事着陸させるため、国内外との交渉を担当する女大臣。チョン・ドヨンにぴったりの役どころではないかと。協力を拒む企業には毅然と立ち向かい、しっかりと責任を果たす、強くて頼れる大臣です。話は変わりますが、今、Netflixで「イルタ・スキャンダル 〜恋は特訓コースで〜」というドラマを見ておりまして、チョン・ドヨンは、いきなり姪っ子の教育に目覚めた女性の役。大臣とはまったく異なる役ではあるのですが、どこか強気で毅然とした雰囲気が漂い、やはり何を演じてもカッコいいんですね、彼女って。
リュ・ジンソク(イム・シワン)
はい、恐ろしいテロを実行した犯人ですよ。鬼気迫る演技って、こういうことですかね。本当にゾっとするくらい恐ろしくて、迫力ありました。逃げ場の無い飛行機の中で、みんな苦しんでもがいて死ねば良いと宣言する時の表情が、心から気味が悪うございましたです、はい。もともと体の線も細くて色白ですから、どこか病的なイメージがうまく出てましたね。彼の出演している「他人は地獄だ」っていうドラマを見た時は、3回目くらいまで見て、どうしても気持ちが入らず、途中棄権(!)しましたけどね。
ヒジン チーフパーサー(キム・ソジン)
乗客の命を守ろうと、他の乗務員たちの統率者となって、必死に対応する女性。映画やドラマでは地味なお顔という印象でしたが、この映画の舞台挨拶か何かで、目を強く強調したメイクで登場してませんでした?なんだか違う人みたいで意外だったのですよ。「悪の心を読む者たち」の女刑事役とは違い、この映画では、品が良くて優しくて、女性らしい癒しを感じましたぞ。
パク・テス(パク・ヘジュン)
この映画での彼の肩書ですが、オフィシャルサイトで調べたところ、大統領府危機管理センターとしか掲載されておらず、要するに、その長い名前のセンターの人なのですな…と理解した次第でございます。キム・スッキ大臣と違うのは、何事も事務的というわけで、じゃっかん冷たさも感じます。あまり感情は挟まずに、物事を冷静に処理していく人という印象。ワタクシ的には、「夫婦の世界」で演じた、優柔不断が服着て歩いてる夫のイメージが離れず、あれ以降、どんな役を演じていても良い人に見えないのですわ。
ヒョンス副操縦士(キム・ナムギル)
映画が始まってすぐに登場しますし、最後の最後までずっと出演しておられます、はい。「死んでしまうのか?」という不安がよぎる瞬間もありましたが、なんとか生き延びてくれた様で。乗客のパク・ジェヒョクとは、悲しい過去を共有していましたが、ジェヒョクが操縦を任されるシーンでは、お互いの信頼関係を取り戻すのです(美しい)。ナムギルさんの操縦士姿にしびれまくった私。しかし、先にもお話しましたが、やっぱクライマックスはビョンホン様に持ってかれましたな。
あっちゅう間に終わった「非常宣言」
ナムギルびいきで言うわけでなく、この映画はとても面白かったです。最初から最後まで見入ってしまい、あっというまに終わってたという感想です。恐ろしいバイオテロですが、本当に起こるかもしれない事件だからこそ、考えさせられますよね。本当にこんなことが起きたら、映画と違い、乗務員も人間、自分が助かろうと、乗客を見捨てるのでは?…とか、政府関係者はもっと薄情なのでは?…とか、あんな真剣な刑事いないよな…とか、ネガティブなことしか浮かんで来ない私。とは言え、2月に入れば、早々に上映も終了する「非常宣言」。操縦士のナムギルさんを心に焼き付けつつ、この冬を乗り切りたいと思うのでございました。