先週からKBSで「黄金の仮面」というドラマが始まりまして。財閥家の嫁の苦悩、姑のいじめ、わがまま小姑、裏切り、陰謀… とまあ、愛憎・復讐ドラマの要素を、わざとらしいくらいふんだんに盛り込み、まさに「お約束」な仕上がり。スカパー歴20年、復讐ドラマが大好物のワタクシとしましては、堂々たる愛憎っぷりに魅かれ、しっかり見ております。
この記事の内容
復讐ドラマが好き過ぎて
復讐ドラマは、弱者が強者をジワジワと追い詰め、ガツンとやっつけてしまう爽快感がたまりません。ストーリー上、主人公が復讐心を抱くまでの経緯というのがあると思いますが、最近の私は、「そういう前段の話はあっさりでいい(きっぱり)」と、超絶せっかち女になってまして、ドラマの展開をじれったく思うようになってきました。
子供時代は短めにお願いしたい
韓国ドラマの特徴として、「幼少時代に重きをおいている」と感じる人も多いと思うのですが、これがちょっと長いと感じてしまうのは私だけでしょうか。ドラマによっては、かなりの放送回数まで、少年・少女時代の話が続きますよね。「そこが重要なんだよ」「そこをしっかりと見て欲しいんだ、こっちは」っていう、制作者の思いがそこに込められていることは、痛いほどに感じております。それはもちろんそうなのですが、視聴者として正直に言って良いのであれば、もう少しだけ展開が早いと嬉しいかなあ…なんて。ホント、ごめんなさいって感じですが。。
イジメのシーンはほどほどで良いかな
主人公が復讐を心に誓うまでの、ネチネチとしたイジメや裏切りは、インパクトが強ければ強いほど、復讐ドラマとして盛り上がりますが、私の場合、そんなシーンばかりが長々と続くと、「そろそろ復讐しようぜ」ってなってしまいます。今見ている「黄金の仮面」なんかでも、義母からの叱咤、罵倒、痛烈ビンタや、嫁を陥れるための汚い策略など、これでもかってくらいイジメる姑と嫁の構図を何度も見せられると、ドラマの佳境はまだまだ先だというのに、既にお腹がいっぱいで、「ごっつぁんです」と言いたいくらい。
復讐ドラマ好き過ぎる私の鑑賞法が…
このように、最近の私は復讐ドラマが好きというより、もはや復讐場面に特化した嗜好になってきたように思えてなりませぬ。ひとたびドラマが復讐へと展開していくと「よし!」って感じで、それはもう真剣に見ております。ただ、その復讐がスタートするまでに関しては、なんだかちょっと鑑賞の仕方がおかしくなってきたような気がするのです。ええ、ええ、自分のことながら。。
ネタバレ必至のあらすじサイト見まくり
まだまだ復讐が始まらない状況ですと、「いったいどのあたりから、復讐は始まるんだ?」となり、ネットのネタバレサイトを見まくり、だいたいのあらすじを先に知ろうとする私なのです。そして、「〇〇は復讐を誓うのだった」という展開が、第何話からなのかを確認し、その放送回の日を楽しみに待つというやつです。ドラマによっては「そうか、なら、その放送回までは見なくてもいいな」と、あらすじを読んだだけで満足してしまうこともあるくらい。まあ、さすがにそれはしませんが、チラっと脳裏をよぎることがあります。
ギリで字幕が読めればOKの2倍速鑑賞
スカパーで見る場合は録画することが多いですが、幼少時代や、復讐など考えもしない平和な頃を描いたシーンは、なんとなく内容さえわかればいいということで、2倍速で見たりします(機器にもよるでしょうが、うちの場合は字幕が読めるギリの速さ)。もちろん重要なシーンと思われるところは、しっかり通常速度で見ておりますが、60分作品を30分前後で見終わることもしばしば。家族同士の何気ない会話だとか、友人との日常的なやり取りのシーンも、ガンガン巻かせていただいております。そんなでも、ドラマの流れやストーリーはしっかりと把握できております、はい。
復讐ドラマ ワタクシ的なおすすめ作品
さて、今日も韓国ドラマを見まくる私ですが、これまでに見た復讐ドラマは数知れず。全部を思い出そうとしても無理な話ですが、頼りない記憶の範囲で、復讐ドラマのワタクシ的なおすすめ作品をご紹介したいと思います。
清潭洞(チョンダムドン)スキャンダル
財閥の嫁姑のバトルと言ってしまうと、「ああ、よくあるやつね」ということになりますが、ストーリーがなかなかのエグさでした。嫁が気に入らず、表向きは良い姑を装いながら、その裏では、栄養剤だと言って避妊薬を嫁に飲ませるという、陰湿な姑。何もかもを知った嫁の復讐が始まるのでした。「姑よ、いくらなんでもそこまでやる?」と思わせるストーリー展開が、いかにも韓国復讐ドラマ。この作品は視聴率20%超えとなり、「朝ドラ枠では3年ぶり」と、当時の韓国で超話題となりました。主役を演じたチェ・ジョンユンは、SBS演技大賞の優秀演技賞を受賞しています。
伝説の魔女
主人公のスインは、製パン会社を経営するシンファグループの長男と結婚したものの、夫の身内の陰謀で刑務所に入れられてしまいます。生きる望みを失いかけたスインが、同じ監房の女性たちと信頼関係を築き、出所後に開いたパン屋で奮闘しながら、自分を騙した人々に復讐するというドラマ。刑務所で知り合った女性たちとの友情に心熱くなりますし、復讐ドラマというよりも、元気をくれるドラマという印象。コミカルなシーンも多く、とても面白い作品でした。
夫婦の世界
はい、このドラマは、ワタクシ的な韓ドラ名作でもご紹介させていただきました。「始まりは1本の髪の毛」の、あのドラマです。幸せな結婚生活に疑いの無かったソヌが、夫の不倫に気づき、そこから壮絶な夫婦の戦いが始まるというやつでございます。みなさんはご覧になりましたか。最終回では「うーん」と考えさせられてしまったのですが、ドラマ全体を通しては、とても見ごたえのある作品でした。
鳴かない鳥
幸せな生活を壊された一家の悲劇と、復讐を遂げるまでは絶対に泣かないという、主人公ハニの戦いのドラマ。半ば笑ってしまうくらい、有り得ない出来事の連続なのですが、つい最後まで見てしまったのでした。悪女役として出演するオ・ヒョンギョンの体当たり演技に拍手喝采です。主役を演じたホン・アルムの泣き声だけが、どうしても慣れることができませんでした。。相性ってあると思うのですが、私は彼女の泣く演技だけは、どうしてもダメです。あの泣き声というか、泣き方というか、彼女が泣き始めると、ついキーってなってしまうのは何故なのだろう。。
女王の花
キム・ソンリョンが悪女を演じるのがなんとも新鮮。したたかで、自分の成功だけを夢見るレナが、財閥の長男との結婚で、更に野望を抱き、突き進んでいくというストーリー。誰にも知られたくない過去をひた隠しにしながら、ただただ上を目指し、夢を叶えていくのですが、それを良く思わず、陥れようとする人間たちとの、因縁めいた絡み合いが見もの。
復讐のカルテット
カルテットとは四重奏のことなので、4人の女性たちの、それぞれ異なる物語とでも言いましょうか。。主役のハリは、ナムギルさんの「パンドラ」にも出演していた、キム・ジュヒョンが演じました。それぞれに訪れた不幸な出来事が、元をたどっていくと、全て繋がっていたということが判明し、お互いの復讐を成し遂げるため、協力し合い、励まし合っていくという、美しい友情が描かれています。
野王
このドラマが放送された当時は、本当にハマりました。自分の成功のため、夫までを裏切り、のし上がっていく悪女ダヘを、スエが演じましたが、心底「憎たらしい女だわ」と思いましたからね。ダヘに復讐するハ・リュは、クォン・サンウが演じました。ダヘの恋人役として東方神起のユノが登場し、ダヘに利用され、裏切られ、最後は殺されるという役でしたが、それがもう悔し過ぎて、歯ぎしりする思いで見たドラマです。
復讐の花束をあなたに
母親を陥れ、自分たちを裏切った人物に復讐するテプンの物語。私はKBSで見たのですが、「秘密の男」というタイトルだったので、U-NEXTで「復讐の花束をあなたに」で配信されていると知った時は、「別のドラマか?」と思ったくらいです。主役を演じたカン・ウンタクよりも、悪女役でおなじみイ・チェヨンの、「ここまで悪い女がいるかね?」と思わせるほどの演技に、すっかり脱帽です。嫌な女を演じさせたら、彼女の右に出る女優はいないのではないかと思われます。これからも嫌われ役で頑張って欲しいと思いましたです、はい。
リメンバー~記憶の彼方へ~
殺人の濡れ衣で逮捕され、死刑を宣告された父親を救うため、優秀な弁護士となって必死に戦うジヌの物語。ジヌを演じたのは、善徳女王でもおなじみのユ・スンホです。真犯人は財閥の御曹司というわけで、これも韓ドラあるあるですね、御曹司のギュマンはナムグン・ミンが演じ、見事なサイコっぷりでございました。このドラマは復讐がテーマではあるけれども、ラブストーリーもあり、温かい人情もありで、ハートフルな要素も含まれているドラマでした。
ルビーの指輪
交通事故で顔を激しく損傷した姉妹。普段から姉に嫉妬心を抱いていた妹は、姉が意識不明なのをいいことに、姉に成りすまします。結果、二人の顔を元に戻す整形手術で、お互いの顔が入れ替わってしまうというストーリーで、「いくらなんでも有り得んだろ」と思わず叫びそうになるドラマ。顔が入れ替わってしまったことで、二人の人生もまた入れ替わり、まわりの人を巻き込んでいきます。この展開がばかばかしいと思いつつも、見始めるとやめられなくなります。
被告人
チソン演じる、ソウル中央地方検察庁の検事ジョンウが、娘の誕生日の翌朝、目覚めるとそこは刑務所で、なぜ自分が服役しているのかまったく思い出せないという、ミステリーに包まれたドラマ。エース検事と呼ばれていたジョンウが死刑囚となり、この状況には、自分を陥れようとする、悪なる陰謀が絡んでいたことを突き止め、ジョンウの復讐が始まるのでありました。
赤い靴
愛憎まみれのドロドロ復讐劇とでも言いましょうか。しかし、韓ドラにはよくあるパターンですね。貧しい暮らしから抜け出し、自分の夢を叶えるために、夫と幼い子供を捨てた母親に、捨てられた娘が復讐するというストーリーも、韓ドラあるあるかな。とかなんとか言いながら、つい見てしまうんですよね。。こういうのって、もはや中毒ですよね。主人公ジナの、とても強く、やられっぱなしでいることのない勝気な性格が、見ていてスカっとしました。「やられたらやり返す」、最高ですわ。
ミス・モンテクリスト
これはとってもわかりやすい復讐ドラマ。女たちのゆがんだ嫉妬が、ひとりの女性の人生をめちゃくちゃにしてしまうという。主人公ウンジョの復讐は、少しずつ、じりじりと追い詰めたあげく、奈落の底に突き落とすというやり方で、やられ知らずの爽快感もあります。ウンジョの殺害まで計画し、自分の思い通りにするためには手段を選ばないセリンを、チェ・ヨジンという女優さんが演じてますが、この方のヒステリックで大げさな演技も、ある意味見もの。
赤と黒
そりゃそうでしょう、そうでしょう。復讐と言えばシム・ゴヌク、復讐ドラマといえば「赤と黒」ですがな。悲しくて優しい男、ゴヌクを演じたナムギルさんの演技が光るドラマ。もちろん、このドラマは2倍速で見たりなんかしておりませんぞ。最終回で死んでしまったゴヌクが、身元不明の遺体となってしまったことも悲し過ぎて泣ける。
サメ~愛の黙示録~
そりゃそうでしょう、そうでしょう。復讐と言えばハン・イス、復讐ドラマと言えば「サメ」ですがな…って、同じこと言ってんじゃないよって感じですが、つまり、「赤と黒」と甲乙つけがたいと言っているのですわ。でも、ちょっとだけ「赤と黒」が勝っているのかなあ、私の場合。残酷な復讐の裏で、妹への愛情が強く伝わってくるドラマでしたよね。このドラマも最終回で死んでしまって、ナムギルさんの復讐ドラマは、どちらとも悲し過ぎますなあ。
まだまだあります、復讐ドラマ
まだまだたくさん、復讐ドラマを見てきたワタクシでございますが、全部をここで紹介するのはやはり不可能ですので、今回はこのくらいにしておきます。ドラマによっては、大げさなくらいわざとらしく、結末が最初から見えてしまうこともありますが、それはそれで、韓国ドラマの醍醐味とも言えますね。このなんとも言えないお約束感が、やめられないと感じる、今日この頃なのでした。