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韓ドラのはなし

大ヒット街道ばく進中「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」の制作者は天才肌

別に私が話題にせずとも、今やネットの至るところで、この作品についてのお話が公開されてますね。流行りに乗っかる気はさらさら無いのですが、このドラマが世界中で愛されていることに、至極納得してしまいましたので、記事にしようと思ったのでした。決して、イケメン俳優の佐藤健がオススメしてるからではなく、TikTokで「ウ to theヨン to theウ~」がバズってるからでもなく、ぽかぽか心温まるストーリーと、主人公ウ・ヨンウを取り巻く人々の優しさに、大変感動させられたのでございますよ。

ちぇみちぇみ
「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」は、今年の6月から8月まで韓国で放送されたドラマです。現在はNetflixで絶賛配信中。人気ドラマランキングの上位に君臨しております

「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」はこんなドラマ

ソウル大学法学部を主席で卒業し、司法試験を満点で合格した、まさに天才と言えるウ・ヨンウ。自閉スペクトラム症であることがネックとなり、どこの弁護士事務所にも採用されずにいたヨンウが、なんと大手の法律事務所にめでたく就職し、自閉症であるがゆえの天才的能力とひらめきで問題を解決し、大活躍します。また、独特な天然ぶりのヨンウと、お堅い弁護士たちとの絡みが最高に面白いです。

ヨンウだからこそのひらめき

法廷では、天才であるからこその切り口で、困難な事件を解決していくウ・ヨンウがとてもカッコ良いです。普段は淡々として抑揚が無く、棒読みチックな話し方ですが、いちどひらめくと、その堂々たる主張は自信に満ちあふれ、法廷の女半沢直樹と言ってあげたいくらい。

周りの人々が優しさにあふれてる

学生時代から、いじめを受けるヨンウを助けてきた友人、一緒に裁判に立ち向かう同僚や、助言をしてくれる上司まで、ヨンウがまわりの人々に見守られ、協力し合う姿がとても感動的です。ヨンウのような障がい者に対する、世間の差別や偏見を無くそうという、制作者のメッセージをひしひし感じます。

毎回の事件と判決が興味深い

オフショルダーのウエディングドレスがずり落ちたことに対する損害賠償の行方、遺産相続を争う兄弟たちの人間模様、宝くじに当選したら山分けしようという口約束の有効性など、ドラマならではの事件が多いですが、その判決理由には法的な解釈と根拠がきっちり伴っており、とても興味深いです。

ウ・ヨンウ(パク・ウンビン)はこんなキャラ

ウ・ヨンウは、生まれてすぐ母親に捨てられ、父親に育てられたという設定。その生い立ちの裏には、父親と母親の悲しい別れがあるのでございました。演じたパク・ウンビンですが、ナムグン・ミンと共演した「ストーブリーグ」も、とても面白かったなあ…と、思い出しておりました。そして忘れてはいけない、歴史的時代劇「善徳女王」にも出演してましたよね。

異常なほどのクジラ愛とその知識

ヨンウはクジラが大好き。世界中のあらゆる種類のクジラについて、詳しく説明ができ、いつもクジラの話がしたくてウズウズしているのです。また、法廷で何かひらめいた時には、悠然と海を泳ぐクジラの姿が、ヨンウの頭の中に浮かんでくるのが、このドラマのお約束シーン。これが出てくると、ヨンウの天才的能力がフル回転。裁判は一気に優勢となり、勝訴へと向かいます。

いつもキンパを食べてる

ヨンウの父親は、キンパ専門の「ウ・ヨンウキンパ」というお店を営業していますが、ヨンウは朝からキンパ、お弁当もキンパ、帰宅したらキンパで、食事は1日中キンパ。ドラマを見ていると、そのキンパが本当に美味しそうで、思わず私も「キンパ食べたい」とつぶやいておりました。高級レストランのお料理よりも、とにかくキンパ。自閉症弁護士でクジラ博士で主食はキンパという、そのキャラクター設定も、実に面白いですよね。

回転扉はズンチャッチャ

ウ・ヨンウ弁護士は、会社のビルの回転扉が苦手です。朝、出勤したら、この扉をやっつけなければ1日が始まりません。攻略法として、「ズンチャッチャ」の3拍子で行くことを提案したのが、弁護士事務所職員のイ・ジュノ。後にヨンウの恋人となる男性です。この方法が功を奏し、ヨンウは回転扉を通り抜けることができたのでした。まるでワルツを踊っているかのように、ズンチャッチャのリズムに合わせ、ジュノと2人で回転扉を通り抜けるシーンが、すごくほんわかしてしまいます。恋人関係になる前のシーンなのに、なんとも言えない2人の愛と幸せが感じられました。

難しい法律も完璧に暗記

ヨンウは、分厚い法律の書籍も完璧に暗記。ヨンウのような障害を抱える人たちの中には、特定の分野で非常に高い能力を発揮する人がいるということは、よく知られている話ですよね。ヨンウの優れた暗記能力は、いちど見たらほぼ覚えてしまうという、もはや超能力レベル。

その他の登場人物

ヨンウの周りには、支えてくれる友人や同僚だけでなく、ヨンウへの嫉妬心を露わにする人や、良からぬ企みに利用しようとする人もいます。自分に対するいろんな感情の中で、ヨンウは強くたくましく成長していくのでした。

イ・ジュノ(カン・テオ)

ヨンウが勤める法律事務所「ハンバダ」の職員で、ヨンウの良き相談相手であり、恋人です。ずいぶん前に「女王の花」というドラマで見た時は、別にどうということも無かったのですが(私の感想など、彼にはどうでも良いことだろうが)、このドラマのカン・テオは、そりゃあもうすごく良くてファンになりそうでした。なんつっても笑顔が良すぎましたぜ。

トン・グラミ(チュ・ヒョニョン)

学生時代から、ヨンウをいじめる生徒たちをやっつけ、守ってくれていたヨンウの心強い味方。大人になってもそれは変わらず、ヨンウの人生アドバイザーです。恋愛の仕方についても熱の入ったアドバイスを行い、ヨンウの初恋を徹底的に応援する、明るくてパワフルで、とても魅力的な女性。

ウ・グァンホ(チョン・ベス)

ウ・ヨンウの父親です。ヨンウは大学法学部時代の恋人との間にできた子供ですが、訳あってシングルファザーとなり、キンパのお店を切り盛りしながら、ヨンウと暮らしています。自閉症であるがゆえ、小さな頃からひとりの世界に没頭しがちな娘を、ちょっとだけ寂しく感じています。

チェ・スヨン(ハ・ユンギョン)

ヨンウとはロースクールの同期であり、同僚でもあります。仕事面でヨンウを助け、支えてくれる存在。ヨンウから「あなたは春の日差しのような人」と言われ、大いに感激します。彼女もまた、ヨンウにとって優しく、心強き味方であるのでした。ワタクシ的に、この女優さんのドラマでは、先日見たばかりの「賢い医師生活」が印象に残っております。

チョン・ミョンソク(カン・ギヨン)

ヨンウの上司です。普段は真面目で冷静ですが、天然なヨンウにペースを乱されることも。上司として、ヨンウの実力を高く評価しています。カン・ギヨンて、「キム秘書はいったいなぜ?」に出演してましたが、あれとはまったく違う役どころで、頭が良くて優しいデキる上司を演じています。あんな上司なら、会社に行くのも楽しくなるかも…と、本気で思ってしまったワタクシなのでした。

クォン・ミヌ(チュ・ジョンヒョク)

ハンバダの弁護士で、ヨンウが特別扱いされていると思い、嫉妬心むき出しです。卑怯な手を使ってヨンウを陥れようとする、嫌なヤツ…だったのですが、だんだんとその感情が変わっていき、最後にはヨンウと力を合わせ、裁判に立ち向かいます。お初の俳優さんだなあって思ったのですが、ナムグン・ミンの「黒い太陽」に出演していたそうで。あれ?そうでしたっけか?ミアネ、印象が薄うございます。。

ハン・ソニョン(ペク・ジウォン)

ハンバダの代表弁護士で、ヨンウの父親グァンホとは昔からの知り合いです。業界1位の法律事務所へ昇り詰めようという、野心を抱いている女性。この女優さん、「熱血司祭」では、女性ギャンブラーという過去を持つ、異色のシスター役でしたよね。彼女は、まさに脇役の女王とでも言いましょうか、どんな役でも存在感を放つ演技が光っております。このドラマでは、自分の野望を遂げるためにヨンウを利用しようとする、内に秘めたる腹黒さが垣間見える女性を演じています。

テ・スミ(チン・ギョン)

ハンバダのライバル、法律事務所テサンの創立者の娘で、代表弁護士。大学時代、グァンホとは恋人同士でしたが、貧しい家柄だったグァンホと、恵まれた環境に育ったスミでは、価値観の違いからうまくいかず、別れてしまいます。法律家としての志を遂げるため、ヨンウを捨てたスミでしたが、成長したヨンウが自分の前に姿を現すと、法務部長官候補である自分のキャリアに傷がつくことを恐れ、ヨンウをアメリカに行かせようとします。極悪非道な女と思われてなりませんが、ドラマの最後には、母親としての愛情と決意を見せてくれる、感動のシーンがあります。

「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」は湯たんぽです

「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」は、見ていて実に気持ちの良いドラマだと思います。ドラマの構成上、ヨンウをいじめたり、差別したりする輩も登場しますが、職場の上司も同僚も、最初から優しい目をヨンウに向けてくれています。みなさんご存じの通り、日頃、復讐ドラマにはまり、心がどどめ色化している私。現実って、こうはいかないよねって思うのも正直なところですが、ドラマを見終わった後、こんな私でも優しい気持ちになれ、湯たんぽでも抱いているかのように、心が温かくなってくるのですよ。

ワタクシ的「ここが好きだよ」なシーン

超ハートフルドラマ、「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」の、ワタクシ的に、とても好きなシーンのセレクションでございます。

ヨンウとグラミの、お約束な挨拶

「ウ to the ヨン to the ウ!」「トン to the グ to the ラミ~」っていう、仲良し2人の掛け合いが面白いですよね。Netflixのyoutube公式チャンネルでも、この2人のいろんなシチュエーションでの挨拶を、動画にまとめて配信しています。最近では、BTSのJINくんも真似した動画を配信して話題になりましたよね。グラミの方が気合が入っていて、ヨンウは少しだけ脱力感アリなのが、また面白いです。2人がこれをやると思われる場面になると「お!くるぞ」ってなっていました。韓国ドラマの、こういう中毒性のある演出って、本当に上手いと思います。

ヨンウにペースを乱される上司が可愛い

ヨンウの上司であるチョン・ミョンソク弁護士のセリフや行動には、心熱くなるものがたくさんありました。これは、ヨンウと同じ自閉スペクトラム症の依頼人を喜ばせるため、ヨンウのペースにすっかり巻き込まれたチョン弁護士が、依頼人の前で歌を歌うシーンです。メイキング動画も配信されていましたが、それを見て、更にこのシーンが好きになりました。チョン・ミョンソクという人物は、視聴者から大変熱い支持を受けたそうですが、いつもヨンウの味方となり、適切な指導と温かい配慮をしてくれる彼に、思わず「ブラボー!」と叫びたくなるシーンです。

子供と大人たちのやり取りが笑える

誘拐の容疑で逮捕された男性が、実は「おならプー」という愛称で子供たちに慕われ、信頼されていたという事実が判明し、男性を弁護するヨンウたちが、子供たちを裁判所に連れて行くバスの中でのシーン。「おじさんの名前は?」と子供から質問されたジュノが答えに困っていると、すかさずヨンウが「ケツの穴です!」と即答し、子供たちが大爆笑。ヨンウが目をひんむいて叫び、ドヤ顔なのが超ウケます。また、好青年ジュノの表情には恥ずかしさなど無く、むしろ「ケツの穴」にご納得の笑顔なのが良いですねえ。この、質問している男の子、可愛いですよね。最近見た「グリーンマザーズクラブ」というドラマ(善徳女王のイ・ヨウォン主演)にも出演してたので、「お、この子は!」って思いましたぞ。

「春の日差し チェ・スヨン」というネーミングに感動

同僚のスヨンが落ち込んでいた時、自分にあだ名をつけて欲しいと頼むスヨンに対し、ヨンウが、あなたは明るくて温かくて思いやりにあふれた人だと言い、「春の日差し チェ・スヨン」とネーミングするシーンが感動的です。ヨンウを見つめながら、ヨンウの言葉に感激で涙するスヨンの表情が、見ていて本当に泣ける。。天然で淡々と過ごしているように見えても、まわりの人たちの優しさや助けに対し、感謝をしているヨンウの気持ちが伝わってきますよね。

ヨンウとジュノの恋をひたすら応援したい

ジュノがヨンウを裁判所まで送っていく車内でのシーンです。自分と交際するのは迷惑をかけると悟り、ジュノに別れを告げていたヨンウに、自分の気持ちを伝えるジュノが、惚れ惚れするほど良過ぎました。自分を猫に片思いする飼い主に例え、「猫は飼い主を時々悲しませるけど、同じくらい幸せにしてくれる」と言い、「だから別れるのはやめましょう」と伝えるジュノに、ヨンウも「片思いという表現は不適切です。猫も飼い主を愛しています。だから別れるのはやめましょう」と答えます(座布団10枚やってくれよ、まったく)。そのまま車を降り、裁判所に向かって走っていくヨンウを、じっと見つめるジュノに、全世界の視聴者が拍手を送ったに違いない。このシーンはもう、何回見ても飽きません。

「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」の制作者は天才肌

ドラマのタイトルもさることながら、ドラマを制作したみなさんが天才肌だと称賛してあげたいワタクシ。登場人物それぞれが魅力にあふれ、BGMも演出も素晴らしい作品でした。財閥が権力を好き放題に乱用し、真の正義はどこへ?という、理不尽な結末に悔し泣きすることが多い韓国ドラマの中で、「悪い人は処罰されます」という当たり前のメッセージを送ってくれたこのドラマ。ドロドロの愛憎・復讐ドラマを好んで見てきた私も、今後はこんな作品をもっとたくさん見ていこうと、素直に思えた作品でした。


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ちぇみちぇみ

ちぇみちぇみ

韓ドラと音楽好きな60代(W)。札幌近郊在住の会社員です。まったりペースではありますが、定期的にブログを更新しています。韓ドラの記事が多いですが、年齢的に、これからの生き方についても考えるようになりましたので、そんな日々のつぶやきも発信していきます。よろしくお願いします(インスタ始めました。60代のつぶやき、よろしければ覗きに来てください)

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